贈り物は、お世話になった方への感謝や、ご縁が続く想い、お祝いの気持ちを込めた風習でもあり、コミュニケーションの手段でもあります。
今や、オンラインで直接相手方へ送るなど、利便性も伴って気軽にプレゼント交換しているのが通例です。
しかしながら本来、日本では古くから行われてきたことでもあり、贈り物にはタブーとされている品物があります。
あまり気にすることもない現代ですが、目上の方やしきたりを重視する方への贈り物には避けた方が無難なものもあります。
いざと言う時に、「しまった」とならないように、頭の隅においておきましょう。
気をつけたい贈り物のタブーとNG
縁起が悪いとされる贈り物|タブーとNG
櫛(くし)
くしは、語呂合わせが悪いとされています。「苦」「死」このように連想される事から贈り物には避けましょう。
刃物
包丁やはさみなどをはじめとする刃物など、切ることに使うものは「縁を切る」に通じるされていて、贈り物には適さないとされています。相手が望めばこの限りではありませんが、なるべく避けた方が良いと思います。
ハンカチ
万能な贈り物としてタオルなどはよく利用されますが、ハンカチは少し意味が違ってきます。
ハンカチは別読みで「手巾(てぎれ)」とも言われ、贈ることは「手切れ」の意思表示だという考え方があります。また、特に注意が必要なのは、「白いハンカチ」。日本では亡くなった方のお顔に白い布をかけることから、白いハンカチを贈るのだけはタブー。ハンカチを贈りたいときは、色物や模様のあるものを選びましょう。
日本茶
ここはあまり強く意識することはありませんが、日本茶は、弔事(葬儀や法事など)の香典返しなどで使われることが多いため、慶事(お祝い事)には不向きという考え方があります。しかしながら現実には気にされず利用されることが多い為、利用の際は、相手を考慮して決めましょう。
シーンで避けたい贈り物|タブーとNG
結婚祝い|割れ物
結婚祝いで避けたいのは、陶器製品やガラス製品の「割れ物」。ご想像の通り、「2人の仲が割れる(壊れる)」ことを連想させるためです。先ほどの刃物も同じです。
ただ最近は、気にされない方やそもそも全く知らない方も多く、望まれれば全く構いません。そもそもメーカー側も用意している状況ですから・・・
それでも、知らずに渡すより、知っていて渡すのとでは意味が違ってきますので頭の隅においておきましょう。
新築・引っ越し祝いで避けたい贈り物|赤いもの
新築祝いや引っ越し祝いでは火や炎を想像させるような赤いものは避けるべきです。赤が入っているとNGというわけではありませんが、常識の範囲内にしておきましょう。また、花束を贈るのであれば、赤色が少ないほうが無難です。
病気やけがのお見舞い|鉢植え
お見舞においては、他の贈り物などに比べて少し気を使った方が良いです。
まず、「鉢植え」は避けましょう。昔から「根付く=寝付く」と言われています。
また、パジャマも敬遠されがちです。退院を遅らせるイメージがあるからです。
を贈るときには、「根付く=寝付く」をイメージさせる鉢植えの植物や、長期の療養を連想させるパジャマなどもNGとされています。
また、花を贈る際は、「菊」は葬儀を連想させるので、NG。またシクラメンも「死」「苦」と語呂合わせが悪いことから避けましょう。またエチケットとして、あまり香りの強い花や、真っ赤な色の花は、好まれないことを知っておきましょう。
あまり気にせず、贈り物文化を愉しみましょう!
一般的にタブーとされていることをお話ししてきましたが、最近ではプチギフトや贈り物も多様化していて、気にする人も少なくなりました。あまり難しく考える必要はないですが、知っているのと知らないのでは、いざと言う時、後から後悔することがありません。
目上の方や、しきたりを重視する方への贈り物には注意という感覚で良いと思います。
これからも贈り物文化を楽しみましょうね!